はじめまして。 東京のプランナー、ミッツです。

これが初ブログなんですって奥様

まあなんてことかしら、あんな年にもなって

最近では『

ゲームマーケット2013秋

』があったりと、
ボードゲームが熱い時節となってます今日この頃。
昨日のブログでは、すでにともっちにゲーム大会のネタを使われてしまったのですが、
あえて本日の記事も、ゲーム大会でプレイしたボードゲームを扱いたいと思います。

昨日のゲーム大会でプレイしたボードゲームはこちら、
『
スマッシュアップ(完全日本語版)』です

表紙の彩色からして漂う、そこはかとないアメリカンなチープ感が食指をそそります。
ニンジャと海賊と魔法使いと宇宙人がぶつかってるとか、ごった煮ワールドのこの感じ、
皆さんはお好きでしょうか?

プレイヤーは悪の総統として、世界征服のために各地の秘密基地へ手下の軍団を差し向けて、
秘密基地の占領を目指すというカードゲームです。
カードゲームと言えば『遊戯王 デュエルモンスターズ』とか有名ですが、
あれを1対1ではなく、4人などが一堂に会して戦うイメージが近いです。
昨日、自分は「魔法使い&宇宙人」軍団を率いる総統として、敗北を喫する結果でした

ウゴゴゴゴ……
くくく、今は勝利を譲ってやろう、だがいずれ第二第三の……

ところで、私がこのボードゲームを、ゲーム大会へと持ち寄ったのには、
それなりに色々と考えてのことだったのです。
中でも、自分が特に注意していたのは…
「1人あたりが手番にかける時間が短いこと」みんなでワイワイとプレイする上では、この手番が間延びしないものをと心に決めていました。
その目的の上で、この作品は色々工夫していました。例えば、
▼手番でやることが少ない 従来のカードゲームは手札を補充して、行動をいくつも実行し最後に手番を終了
という流れが一般的です。
『スマッシュアップ』は原則、戦闘員1枚、アクション1枚の計2回やって、
最後に手札を補充です。ここがキモです。
手札の補充が最初にはないことで、手番開始時に手番のプレイヤーが頭を悩ませる
時間がなくなります。
▼敵の手番でやることがない 従来のカードゲームですと、敵の攻撃をはね返すなど、対抗手段がいくつかあります。
しかし『スマッシュアップ』にはそれがありません。
戦術としての攻防の面白さを多少犠牲にしてでも、同作品は
・一方的にコンボを決める楽しさ
・敵の手番の間は、自分の次の手番の時を考える時間
という形に重点を置いているようで、これも手番の短縮に貢献していました。
▼加算はあっても減算はない 従来のカードゲームには加算減算、時には乗算をすることもあり、計算式は複雑です。
しかし『スマッシュアップ』ではほとんどの計算が加算になっていて、
乗算はもちろん、減算する要素もあまりありません。
計算の手軽さ、これも手番を軽くする大切な要素です。
こうしたルールの特性を理解した上で、
直感的なパーティーゲームよりは戦略での創発性が強くて、
にもかかわらず1人あたりの手番のウェイトが軽くなっている、というあたりが
ヘキサのゲーム大会にいる
・ボードゲームをある程度プレイしてる ・コンピュータゲームも好き ・酔ってて2時間も同じゲームは集中できないという人たちに合致するとにらみ、『スマッシュアップ』のセレクトに至ったわけです

結果的にも、なかなか好評をいただけたと思います。
(昼休みに数回プレイし、プレイ時間とルール把握などの準備をした甲斐があった

)
とまぁ、ちなみにこういう考えの流れは、プランナーの業務にも通じます

世間一般、特に日本のゲーム業界のプランナー職というのは
一概にまとめられないほど、各社および各人でまったく違うことをやっているのですが、
自分にとってプランナー仕事は、今回のボードゲーム選びのように、
ターゲットとなるプレイヤー層に対して、 ばっちり合うゲームルールの構造とバランスを模索することだと思っています。
現在、ヘキサドライブでも、ばりばりとルールのデザインやバランス調整をしてますが、
その時にはヤマカンばかりでなく、作ったものの先にいるプレイヤーたちのことを
想像しながら、そこにどう気遣うかで業務を進めるように努めてます。
皆さんも、ゲームをプレイする時、その向こう側にいる
プランナーが何を意図してそういう作りにしたかを想像しながらプレイすると
また、一味変わったプレイ感覚をお楽しみいただけるかもしれませんよ