お久しぶりです。
すっかり春到来で花粉

に苦しんでいる

good sun

こと山口です。
春という事もあって、
3DCG作成をしたいという気持ちに負けてしまい、
WindowsPCを立ち上げる日々が続いております

。
注)プログラマです。
そんな折、
CG WORLDでリニアワークフローに関して特集が組まれていましたので、
家にあるソフトで挑戦出来ないかと試してみたところ良い結果が得られたので、
簡単に紹介させてもらいたいと思います。
まずはヘキサドライブマスコットキャラクターのブランを作ります

。

グリは...時間が足りなかったので割愛します。
ホームページからイラストを見て頂くと分かるのですが、
実は色違いキャラではなく、頭の形や羽の形など要所要所でデザインが違うのです!
続いてレンダリング準備をしていきます。
右足だけIKが無効になったり、頭に謎のウェイトが入ったりとで悪戦苦闘。。。

流石Messiah Studioさん、一筋縄ではいかないですね。
そして準備完了。

いざレンダリングですが、
ここからがリニアワークフローへの入門です。
シーンには特に難しい設定はしません。
ライトは上部に真下に向けてエリアライト1個だけで

、
GIにモンテカルロレイトレースを使用、
各モデルデータにテクスチャはありません。
マテリアルのパラメータをそれらしく設定します。
(金属はDiffuseを下げてリフレクションを...といったお決まりのアレですね)
GIインテンシティは1.0のまま変更なしです。
噂によればこれだけできちんと見えるハズです。
まずは標準設定でプレビューレンダリングしてみます。

。。。全体的に暗くなんか違う感じです。
但しこれは事前情報通りの正しい結果です。
ここからレンダリング設定は一切変えずに、
画面の見え方を変えます。
使用しているソフトで出力ディスプレイに対してのガンマ補正機能を探します。
今回使用したMessiah StudioではRenderのOutputにmonitor gammaという項目があります。
これをきちんと設定します。
WindowsPCは2.2ということなので2.2を設定します。
(※この時ディスプレイのガンマが正しく設定されている必要があります)

では今一度プレビューします。

おぉ、今度はきちんとした見え方になっていますね

。
本当に設定はディスプレイ出力しか変更していないです

。
仕組み的は、
まずレンダリング結果はきちんとしていました。
但しその結果がディスプレイに表示されるときにディスプレイの補正が入ってしまうので、
補正を打ち消すような状態で画像を出力することで、
ディスプレイの補正を打ち消した状態で画面出力してくれます。


因みに3DCGでは物理的に正しいシェーディングやライティング設定をする事で、
フォトリアルな結果を生成しやすくなっているので、
結果がきちんと表示されるようになるとフォトリアル感はどんどん増していきます。
リニア"ワークフロー"という事もあってここから先が大事なのですが、
今回はテクスチャも使っておらず、
画像の加工も行っていない為ここで終わりとなってしまいます

。
終わる前に入出力に関する注意点を

■入力
ガンマ補正の掛かったディスプレイで調整されたテクスチャを
そのまま使用するとかなり明るい画像になってしまいます。
一度ガンマ1.0の状態に戻して張り付けるようにしないといけないです。
■出力
プリレンダーの場合は保存するときにbmpやらtgaやらの8bit階調で保存すると、
プレビューの見た目だけ補正されているので補正していない状態の画像が保存されてしまいます。
8bit階調でもガンマ補正を掛ければ同じような見た目になるのですが、
はっきりと劣化してしまいますので、
OpenEXRやRadianceHDRでガンマ1基準のHDR形式で保存して映像編集や画像編集のソフトに移る事になります。

という事でこの考え方はフォトリアルなゲーム作りに役立つのですが、
ノンフォトリアルでも各種フィルタの効果が計算通りの見え方になるので、
より視覚的な魅力を見せていけるようになるのではないでしょうか。
広がる可能性にワクワクしますね!
では今回はこの辺で!

あれ?ブラン出さなくても説明できたかもしれないですね。

ご意見いただいたので、次にもし登場する機会があったらもう少しデフォルメ入るかと思います。