2013年06月14日

『市民ケーン』について、ほんの少しばかり語ってみて、紹介してミル

こんにちは、タマキです。

今回は、私が毎年2,3回は観ている映画のひとつ、『市民ケーン』(1941年公開)について。

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歴史上最高の映画と評価され続けており、数々のベストムービーランキングでベスト1に居続けている映画(ランキングによって「かなり落ちたなー」と思っても5,6位には入っている)なので、タイトル名くらいは聞いたことがある人もいるかなと思います。

みんな大好き『オーソン・ウェルズ』わーい(嬉しい顔)たらーっ(汗)の初映画監督・初映画脚本・初映画出演・初映画主演 作品になります。このとき25歳。

この映画のさわりとしては、こういった感じ。


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豪勢なお城(ザナドゥと呼ばれている)のような自宅のベッドで「バラのつぼみ(Rose Bud)」を最後の言葉に、新聞王ケーンがこの世を去る。
記者たちは、莫大な財産を築き上げ、多大な影響力を持っていたケーンが亡くなったというニュース(当時は映画館でニュースが流れます)の制作を急ピッチで行なっているが、その内の一人、トンプソンは「最後の言葉には何か意味があるはずだ!」とケーンに親しい人物を訪ねながら調査を始める。

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この映画の魅力をほんの少しばかり、ざっくりと紹介すると、

・ケーンに親しい人物を訪ねていきながら、その人からの話を、その人視点で見せる。
 同じ内容の話でも、視点・解釈が異なっていることが演出される。
 その演出にロングショットやクローズアップショットを巧みに使い分けている。
・パン・フォーカス(異なる距離に位置する人物全てにピントを合わせる撮影技術)、ディープフォーカス、長廻しの効果的でかつ適切な長さでの使用
・時を往来する構成
・影(陰)とハイライトを効果的に使った演出
・順光と逆光の使い分け
・奥行感
・若かりし頃のハツラツと何も怖くないといった演出と、晩年の孤独感を引き立たせる演出、中年期でのその移行演出
 またその差が醸し出す効果
・映画での新しい演出と、(元々ウェルズが得意としていた)舞台演出の映画への応用
・様々な対比構造
・ヒト同士の視覚的距離感を変えることでの、心理的距離感の演出
・それぞれの孤独感や緊張感の演出
・#@!%$^*-+...
・^%!*-+&$...
・!-&#*":,シャープダイヤル犬リゾート猫

....
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....

ダメだ・・・止まらない・・・ざっくりなのに・・・話すぎてスミマセン・・・。


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そんないろいろな魅力がある中、初めて観たときの一番の衝撃は、そのプロットにありました。

このような何かを捜索するようなタイプのストーリー展開として(刑事ものや探偵ものなどが代表的ですかね)、映画開始後しばらくは与えられる情報が「捜索者と観客が同等」という状態で進みます。
そして、終盤やラストになると「捜索者が観客のもつ情報量をこえていて、謎を解き明かす」という流れが一般的。

ところが、『市民ケーン』は、最後で「観客のもつ情報が、捜索者をこえる」というものです。
つまり、観客側は謎が解けるのですが、捜索者(映画内の人物)は謎がわからないままで終わります。

これは実際に観て、感じてほしいところです。



また、映画の演出・作成技法など、この作品以前/以後で大きく変わっています。
映画を大きく進化させた作品ですね。
是非、『市民ケーン』公開前の映画も観て、比較してもらいたいなと思います。

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私は、この1910,20〜1960,70年台の映画も好きで良く観るのですが、とてもいい映画が多いので「白黒だから」とか「アクションシーンが」とか言わずに観てもらいたいなと思います。
以前、紹介しました『東京物語』も、もちろんいい映画デスので。
(そういえば、映画『ソーシャル・ネットワーク』は、いろんなところで『市民ケーン』のオマージュが見られる作品でした)

この年代の作品も、今でも多くの刺激・新しい刺激を受けるので、 いろんな創作への参考になると思います。

よりよいゲーム制作のためにゲームをする、というのはもちろんなのですが、(今回紹介したような映画だけでなく)今まで触れていなかった種類のエンターテイメントに飛び込み ヒントを探るというのも大事なことだと思います。


う〜ん、また観たくなってきた・・・。



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追加情報


実はこのケーン、実在の大物をモデルにしていると言われ、スキャンダラスに描いたところも大きな魅力のひとつ。
『市民ケーン』を観終わったあとは『ザ・ディレクター』という映画もオススメ。
この制作背景を映画にしたものです。
このあたりをまとめているwebページもあります。


『市民ケーン』以外で、オーソン・ウェルズが出ている作品でオススメは、代表的なところで
・『黒い罠』
 絶対にディレクターズカット版を。こちらも逸話が多いデス
・『第三の男』
 監督や脚本はせず、主演でもなく、出演だけなのですが、その存在感たるや・・・。
 「スイスの同胞愛、そして500年の平和と民主主義はいったい何をもたらした? 鳩時計だよ」は名セリフ
ですかね。

是非、合わせてどうぞ〜

posted by 管理人 at 16:46 | 映画・舞台鑑賞